
2012年に公開された『プロメテウス』は、リドリー・スコット監督がシリーズに帰還し、 “エイリアンの起源”に迫る壮大なSF神話 を描いた作品です。 恐怖よりも“謎”と“哲学”が中心となり、 人類とは何か、創造主とは誰なのか── シリーズの世界観を根本から広げる重要な一作となりました。
物語の舞台は、考古学者たちが発見した“星図”を手がかりに、 人類の起源を求めて宇宙へ旅立つ探査船プロメテウス号。 そこで彼らが目にするのは、想像を超える“痕跡”と“危険”でした。
『エイリアン』シリーズ
全体目次(第1回〜最終回)
- 『エイリアン』総括編──未知の恐怖に触れる“シリーズの魅力”
- 『エイリアン1』(1979)──SFホラーの原点となった“最初の恐怖”
- 『エイリアン2』(1986)──恐怖が再び目を覚ます
- 『エイリアン3』(1992)──絶望の中で“孤独な恐怖”が目を覚ます
- 『エイリアン4』(1997)──再生がもたらす“新たな恐怖”
- 『プロメテウス』(2012)──“起源”へと遡る神話が始まる
- 『エイリアン:コヴェナント』(2017)──“創造”が生む新たな恐怖
第5作『プロメテウス』(2012)──“創造主”を求める旅の果てに
考古学者エリザベス・ショウとホロウェイは、 古代遺跡に共通して描かれた“星の配置”を発見します。 それは、まるで人類を導くかのような“招待状”のように見えました。
彼らは大企業ウェイランド社の支援を受け、 宇宙船プロメテウス号でその星へ向かいます。 目的はただひとつ── 人類を創造したかもしれない“存在”に会うこと。
しかし、到着した先にあったのは、 人類の想像をはるかに超える“痕跡”と“危険”でした。
あらすじ:人類の“創造主”を探す旅が導くもの
プロメテウス号の乗組員は、 科学者、企業関係者、そしてアンドロイドのデヴィッド。 彼らは星図が示す惑星に到着し、 そこで人類の起源に関わる“巨大な構造物”を発見します。
内部を調査するうちに、 この場所が“創造”と“破壊”の両方を秘めた場所であることが明らかになり、 乗組員たちは次々と不可解な現象に巻き込まれていきます。
そして物語は、 人類の誕生と滅びの境界 へと踏み込んでいきます。
『プロメテウス』が“今も語られる理由”
● エイリアンの“起源”に迫る物語
シリーズの根幹にある謎へ踏み込む、壮大なSF神話。
● リドリー・スコットの映像美
静謐で神秘的な世界観が、シリーズの中でも際立つ。
● アンドロイド・デヴィッドの存在感
彼の行動と思想が、物語の哲学性を大きく深めている。
● “人類とは何か”を問うテーマ
単なるモンスター映画ではなく、深い問いを投げかける作品。
制作の裏話:シリーズに新たな“神話”を吹き込む
● リドリー・スコットがシリーズに帰還
1作目以来の監督復帰で、世界観を再構築。
● “前日譚”だが、単なる説明にはしない方針
あえて謎を残すことで、神話としての奥行きを持たせた。
● デヴィッド役マイケル・ファスベンダーの高評価
彼の静かで不気味な演技が、作品の雰囲気を決定づけた。
● 続編『エイリアン:コヴェナント』への布石
物語は次作へとつながる構造になっている。
次回予告:『エイリアン:コヴェナント』──“創造”が生む新たな恐怖
次回は、シリーズの神話がさらに深まる 『エイリアン:コヴェナント』(2017) を取り上げます。 “創造”と“進化”がもたらす新たな恐怖が描かれます。

『プロメテウス』は、エイリアンシリーズの中でも特に“神話性”が強く、 恐怖よりも“謎”に引き込まれる作品でした。 人類の起源をめぐるスケールの大きさと、 デヴィッドの存在が生み出す不穏な空気が忘れられません。 観終わった後に、静かに余韻が残る独特の一本です。
