
軽自動車の車検は、これまでディーラーに任せてきたという方も多いと思います。 特に不満はないものの、毎回の費用や整備内容を見て 「本当にここまで必要なのか」「自分でやれば、もう少し抑えられるのではないか」 と感じたことがあるかもしれません。
2026年現在、車検制度は電子化や検査基準の見直しが進み、 ユーザー車検という選択肢を現実的に検討できる環境が整っています。 一方で、制度を正しく理解していないと、 思わぬ手間や再検査につながるケースもあります。
この記事では、軽自動車の車検について、 ユーザー車検をやるべきかどうかを判断するための情報を、 費用・制度・実務の視点から整理していきます。
- 車検の前提知識
- 軽自動車と普通自動車の車検場の違い
- 軽自動車の車検費用の仕組みを理解する
- 自賠責保険はなぜ「25ヶ月」が勧められるのか
- 検査ラインの流れは同じでも、判定は“シビア化”している
- なぜここまで厳しくなったのか
- 初心者が一発合格するための必須対策
- ユーザー車検を選ぶべきかどうかの判断基準
- 点検整備記録簿の誤解と法的リスク(絶対に軽視してはいけないポイント)
- ユーザー車検に必要な費用の内訳と節約ポイント(2026年版)
- ユーザー車検と業者車検の比較(メリット・デメリット)
- ユーザー車検の流れ(予約から検査ラインまでの手順)
車検の前提知識
ユーザー車検を検討する前に、まず押さえておきたいのが 車検そのものの役割と仕組みです。 ここを誤解したまま進むと、費用や整備内容の判断を間違えやすくなります。
車検は「安全確認」と「法定手続き」
車検は、車が保安基準に適合しているかを確認する検査であり、 同時に、重量税や自賠責保険などの法定手続きを更新する場でもあります。
重要なのは、 法定費用は、どこで車検を受けても同じという点です。
ディーラー車検とユーザー車検で差が出るのは、
- 点検・整備の範囲
- 人件費
- 保証やアフターサービス
といった部分であり、 検査基準そのものが変わるわけではありません。
車検を受けるタイミングの考え方
車検は、有効期間の満了日までに受ける必要があります。 現在は制度が見直され、 満了日の2ヶ月前から受けても、次回の満了日は短くならない仕組みになっています。
ユーザー車検を考える場合は、
- 再検査になる可能性
- 平日に時間を確保できるか
を踏まえ、余裕を持った日程を組むことが重要です。
ディーラー車検とユーザー車検の違い
ディーラー車検は、 次の車検まで安心して乗れる状態を前提に、 予防整備を含めた内容になっています。
一方、ユーザー車検は、 現時点で保安基準を満たしているかを確認するもので、 必要最低限の整備で通す考え方です。
どちらが正解というわけではなく、 安心を取るか、費用と手間を取るかの違いです。
軽自動車と普通自動車の車検場の違い
ユーザー車検を検討する際、意外と見落とされがちなのが 「どこで車検を受けるのか」という点です。 軽自動車と普通自動車では、車検を受ける場所そのものが異なります。
車検を受ける場所は完全に別
軽自動車の車検は、 軽自動車検査協会で行います。
一方、普通自動車は 運輸支局(いわゆる陸運局)が管轄です。
制度上、この2つは完全に別組織であり、 車種を間違えると受付すらできません。 ユーザー車検では、まずこの違いを正しく理解しておく必要があります。
同じ敷地でも受付や検査ラインは共通しない
地域によっては、 軽自動車検査協会と運輸支局が 同じ敷地内や隣接地にあることもあります。
ただし、
- 入口
- 受付窓口
- 書類提出先
- 検査ライン
は完全に分かれており、共通ではありません。
初めてユーザー車検を行う場合、 案内表示を見誤って普通車側に入ってしまうケースもあります。 事前に場所と入口を確認しておくことが重要です。
車検場の違いが費用差につながる理由
軽自動車と普通自動車で 車検費用に差が出る最大の理由は、重量税の仕組みです。
- 軽自動車:重量税は一律
- 普通自動車:車両重量に応じて変動
このため、同じような整備内容でも、 普通自動車の方が法定費用は高くなりがちです。
ユーザー車検を検討する場合、 軽自動車は制度的にコストを抑えやすい という点を理解しておくと判断しやすくなります。
軽自動車の車検費用の仕組みを理解する
軽自動車の車検費用は、「どこで受けるか」によって大きく違うように見えますが、 実際には必ずかかる固定費と、差が出る部分がはっきり分かれています。 まずは、この構造を整理しておくことが重要です。
法定費用はどこで受けても同じ
法定費用は、国や保険会社に支払う費用で、 ディーラー・車検専門店・ユーザー車検のいずれでも金額は共通です。
2026年時点での軽自動車の法定費用は、次の通りです。
| 項目 | 金額 | 補足 |
|---|---|---|
| 自賠責保険料 | 17,540円(24ヶ月) 18,040円(25ヶ月) | 2025年4月改定後の料金。実務では25ヶ月が一般的 |
| 自動車重量税 | 6,600円 | 13年未満の通常車。エコカーは5,000円、13年超は8,200円 |
| 印紙代(検査手数料) | 1,800円〜2,200円 | 持ち込み先や電子車検証の有無で変動 |
法定費用の合計目安は、 約26,000円〜28,500円となります。
この金額が、軽自動車の車検費用の最低ラインです。
車検基本料は依頼先で差が出る
車検基本料は、点検や検査代行に対して 店舗へ支払う手数料です。 この部分が、車検費用の差として最も大きく表れます。
相場の目安は、
- ディーラー:35,000円〜60,000円
- 車検専門店:15,000円〜30,000円
- カー用品店・ガソリンスタンド:20,000円〜40,000円
となっており、 「高い・安い」と感じる理由の多くは、この基本料の違いです。
整備代は車の状態次第
整備代は、車の状態によって発生する実費です。
- 消耗品交換で済む場合
- タイヤやバッテリーなど高額部品が必要な場合
- 不合格箇所の修理が必要な場合
など、内容によって金額は大きく変わります。
特に年数が経った車では、 ゴム部品の劣化やヘッドライト光量不足などが、 追加費用につながりやすくなります。
年式別の総額イメージ
一般的な目安としては、
- 初回車検(3年目):5万円以下
- 5年目以降:55,000円〜85,000円
- 10年超え:10万円を超えるケースもあり
となります。
人によって金額が違うのは、 法定費用ではなく、基本料と整備内容の違いによるものです。
自賠責保険はなぜ「25ヶ月」が勧められるのか
車検の見積もりを見ると、ほぼ必ず 「自賠責:25ヶ月」 と書かれています。 しかし、車検の有効期間は24ヶ月なので、 「なぜ1ヶ月多いのか」「余った分はどうなるのか」 と疑問に感じる人も多いはずです。
ここでは、その理由と実務上の扱いを整理します。
25ヶ月が主流になっている理由
自賠責保険は、契約期間が正午(12時)で終了するという特徴があります。 この仕様が、25ヶ月契約が一般的になっている最大の理由です。
- 24ヶ月契約だと、車検満了日の午後に無保険になる可能性がある
- 再検査や整備で数日ずれ込むと、保険が切れるリスクがある
ユーザー車検では、 「午前に受けるつもりが午後にずれた」「不合格で翌日になった」 といったケースは珍しくありません。
そのため、 “うっかり無保険”を避けるための安全策として25ヶ月が慣習化しています。
積み上がる「1ヶ月のズレ」はどう扱われているか
毎回25ヶ月で更新すると、 理屈の上では保険期間が車検期間を少しずつ追い越していきます。
この“余り”は、実務上次のように扱われます。
そのまま余裕として持ち続ける
多くの人は、数百円の差なので気にせず、 毎回25ヶ月で更新し続けています。 結果として、常に保険期間に余裕がある状態になります。
24ヶ月に戻して調整する
前回25ヶ月で加入しており、 今回の車検時点で1ヶ月以上の残り期間がある場合は、 今回は24ヶ月契約にして調整することも可能です。
ただし、業者側はミス防止のため 何も言わなければ25ヶ月で計算するのが一般的です。
結局どちらを選ぶべきか
結論としては、次のように考えるのが現実的です。
- 迷ったら25ヶ月(安全・確実)
- 前回25ヶ月で、早めに車検を受けるなら24ヶ月も選択肢
- 浮く金額は数百円程度なので、手間をかけたくないなら25ヶ月が無難
ユーザー車検を検討する人であっても、 自賠責だけは“余裕を持たせる”考え方が合理的です。
検査ラインの流れは同じでも、判定は“シビア化”している
2026年の車検は、検査ラインの物理的な流れ自体は従来とほぼ同じです。 しかし、判定の仕組みが完全にデジタル化され、合否の基準が過去と比べ物にならないほど厳格化しています。
従来は検査員の経験や目視判断が大きく影響していましたが、 現在はセンサー・カメラ・OBD診断による客観的な数値判定が中心です。
そのため、 「走行には問題ないが、検査では落ちる」 というケースが急増しています。
外観検査(OBD警告灯は即アウト)
外観検査は灯火類・ワイパー・車体の損傷などを確認する工程ですが、 2026年現在はOBD車検の本格導入により、性質が大きく変わりました。
OBD警告灯とは何か(車の“自己診断システム”)
OBD(On-Board Diagnostics)は、 車のコンピューターが自分自身の異常を監視する仕組みです。
- エンジン
- ABS
- エアバッグ
- パワステ
- 排ガス制御
これらの電子制御系に異常があると、 メーター内に警告灯が点灯します。
なぜ点灯していると即不合格なのか
理由は明確で、 電子制御系の異常は安全性に直結するためです。
- ABS異常 → 急ブレーキ時に制御不能
- エアバッグ異常 → 衝突時に作動しない可能性
- エンジン異常 → 排ガス基準を満たさない可能性
- パワステ異常 → 操舵力が不安定になる可能性
そのため、2026年現在は 警告灯が1つでも点灯していると即不合格 という運用が徹底されています。
OBD警告灯が点灯している場合の対処
- 整備工場で診断機を接続してもらう
- ディーラーで故障コードを確認してもらう
- 自分でOBD2スキャナーを使ってコードを読み取る
点灯したまま車検に行くのは完全に無意味です。
サイドスリップ(微妙な歪みも検出される)
前輪の“横方向のズレ”を測定する検査です。
落ちやすい原因
- 縁石に軽く当てた程度の歪み
- タイヤの片減り
- タイロッドやロアアームの経年劣化
- ホイールアライメントの微妙な狂い
2026年の特徴
従来は「許容範囲」とされていたズレも、 現在はデジタル測定で厳密に弾かれるため、 ユーザー車検で最も不合格が多い項目です。
ブレーキ検査(左右差の数値が厳格化)
ブレーキ検査では、前後輪の制動力を測定します。
落ちやすい原因
- ブレーキパッドの片減り
- キャリパー固着
- ブレーキホースの劣化
- エア噛み(空気混入)
- ローターの偏摩耗
2026年の特徴
「踏めば止まる」では通らず、 左右の制動力が均等であることが求められます。
スピードメーター(インチアップ車は特に注意)
スピードメーターの誤差は、従来よりも許容範囲が狭くなっています。
落ちやすい原因
- インチアップによる外径変化
- 社外ホイールの外径誤差
- 経年劣化で外径が縮んだタイヤ
- 空気圧不足による外径変化
2026年の特徴
メーター読みと実測値の差が基準外になりやすく、 特にインチアップ車は要注意です。
排ガス検査(古い車は内部汚れで落ちやすい)
排ガス検査はCO(不完全燃焼)とHC(未燃焼ガス)を測定します。
落ちやすい原因
- スロットルボディの汚れ
- プラグ劣化
- O2センサーの反応遅れ
- エンジン内部のカーボン蓄積
- 燃料噴射の微妙なズレ
2026年の特徴
センサー精度が向上し、 軽微な劣化でも数値に反映されるため、 10年以上経過した軽自動車は特に落ちやすい項目です。
ヘッドライト検査(完全ロービーム化で最大の難関)
2026年8月から、ヘッドライト検査は完全ロービーム化されました。
落ちやすい原因
- 経年劣化による黄ばみ・くすみ
- LEDバルブ交換による光軸ズレ
- 光量不足(特にハロゲン車)
- 車高調による車高変化
- レンズ内部の曇り
2026年の特徴
光軸は1ミリ単位で検出されるため、 素人調整ではまず通りません。
下回り検査(ゴムブーツのひび割れも指摘対象)
下回り検査では、サスペンション・ステアリング・駆動系の状態を確認します。
落ちやすい原因
- ドライブシャフトブーツのひび割れ
- ステアリングラックブーツの劣化
- オイルパン周辺のにじみ
- マフラーの腐食
- ボルトのガタつき
- ブッシュ類の劣化
2026年の特徴
“漏れていないからOK”ではなく、“漏れそうでもNG”という基準に変わっています。
なぜここまで厳しくなったのか
2026年の車検が厳しくなった背景には、 国の方針として「検査員の主観を排除し、データで公平に判定する」流れが加速していることがあります。
検査員の主観を排除し、データで判定する時代へ
デジタル化のポイント
- OBD検査で電子制御系の故障を自動判定
- 高精度カメラ・センサーで光軸や排ガスを数値化
- 全国の検査場で判定基準を統一
- 目視判断を極力排除
結果として起きていること
「昔は通った」が完全に通用しない時代になりました。
初心者が一発合格するための必須対策
2026年の車検は、知識ゼロで挑むと不合格になりやすい構造です。 ユーザー車検を成功させるためには、最低限以下の対策が必要です。
テスター屋(予備検査場)を必ず使う
テスター屋とは、検査場近くにある民間の予備検査施設です。
調整できる項目
- ヘッドライト光軸
- ブレーキ
- サイドスリップ
- 排ガス
2026年の重要性
費用は2,000〜4,000円程度。 ユーザー車検の合格率は、テスター屋を使うかどうかで大きく変わります。
特にヘッドライト光軸は、 プロの機械なしでは調整不可能です。
洗車・清掃で“印象”を整える
意外ですが、これは合格率に影響します。
NGな状態
- 下回りが泥だらけ
- ライトが曇っている
- 車内が散らかっている
なぜ影響するのか
こうした状態は検査員のチェックが厳しくなる心理的要因になります。 最低限の洗車・清掃は、合格率を確実に上げる簡単な対策です。
ユーザー車検を選ぶべきかどうかの判断基準
2026年の車検は判定が厳格化しているため、 ユーザー車検が「誰にでも向いている」とは言えない時代になりました。
ここでは、 車の状態・自分のスキル・時間の余裕・費用感 という4つの軸から、ユーザー車検を選ぶべきかどうかを判断できるように整理します。
ユーザー車検に向いているかを判断するチェックポイント
車両状態チェック
- 年式が新しい(3〜7年以内)
- 走行距離が少ない
- 整備記録がしっかり残っている
- 警告灯が一切点灯していない(エンジン・ABS・エアバッグなど)
- ライトの黄ばみ・くすみがない
- 下回りにオイルにじみがない
- タイヤの片減りがない
- ブレーキの効きに違和感がない
自分のスキルチェック
- タイヤ・ライト・ブレーキなどの基本点検ができる
- OBD警告灯の意味を理解している
- 工具の扱いに抵抗がない
- 車検の流れを事前に調べられる
時間・環境チェック
- 平日に検査場へ行ける
- テスター屋に寄る時間がある
- 再検査になっても対応できる
費用面チェック
- 整備工場に頼むより1〜2万円安くしたい
- ただし「安さだけ」で判断しない
チェック結果から導く最終判断
ユーザー車検を選ぶべき人
- 車の状態が良い
- 警告灯が一切点灯していない
- 整備に抵抗がない
- 時間に余裕がある
- テスター屋を活用できる
業者に任せた方が良い人
- 車が古い・状態が悪い
- 警告灯が点灯しやすい
- 平日に時間が取れない
- 再検査のリスクを避けたい
- 整備に自信がない
ユーザー車検は「車の状態 × 自分のスキル × 時間」で決まる
ユーザー車検は、 車の状態・整備スキル・時間の余裕 この3つが揃っていれば大きな節約になります。
逆にどれか1つでも欠けているなら、 整備工場に任せた方が結果的に安く、安全です。
点検整備記録簿の誤解と法的リスク(絶対に軽視してはいけないポイント)
ユーザー車検を調べていると、 「記録簿は自分で書けば安く済む」 「どうせ誰も見ていないから適当でいい」 といった誤解が広がっています。
しかし、点検整備記録簿は 道路運送車両法で作成が義務付けられた“公的性格を持つ書類”であり、 虚偽の記載は重大な法的リスクを伴います。
点検整備記録簿の改ざん・偽証は明確な違法行為
どのような罪に問われるのか
有印私文書偽造罪・同行使罪
- 無資格者が「整備したことにして」記録する
- 架空の整備内容を書く
- 他人の名前を勝手に使う
これらは 文書偽造 に該当する可能性があり、刑法レベルの犯罪です。
不実記載による行政処分
- 実際には整備していないのに「整備済み」と記録簿を提出
- その記録簿で車検に合格した場合
これは 不正受検 とみなされます。
- 民間車検場 → 指定取り消し・営業停止
- 個人 → 車検証返納命令や罰則の対象になる場合もある
詐欺罪(売却時)
- 改ざんした記録簿を使って「整備済み車」と偽って売却
- 買い手を騙して利益を得た場合
これは 詐欺罪 に問われる可能性があります。
なぜ偽証は必ずバレるのか
OBD検査との矛盾
2026年現在、車のコンピューター(OBD)には
- 走行距離
- 故障コード
- エラー履歴
が記録されています。
記録簿の内容とOBDデータが一致しなければ、 即座に不正が疑われます。
プロの目はごまかせない
- 記録簿に「ブレーキパッド交換」と書いても、摩耗具合で一発で分かる
- 整備の痕跡は隠せない
アナログな隠蔽は通用しません。
ユーザー車検で誤解されやすいポイント
自分で点検して記録簿を書くこと自体は合法
ここは非常に重要です。
- 合法:自分の車を自分で点検し、事実に基づいて記録簿を書く
- 違法:やっていない項目にチェックを入れる、虚偽の数値を書く
ただし、 分解整備(ブレーキ分解・足回り分解など)は資格が必要です。
記録簿の偽証が危険な理由(法律だけではない)
車のカルテを偽る行為
点検整備記録簿は、 車の健康状態を記録するカルテです。
偽証は、 自分の命を預ける車の状態を偽る行為 であり、事故リスクを高めます。
車検に通っても安全とは限らない
- ブレーキが効かない
- 足回りが破損する
- 走行中に部品が脱落する
こうした事故が起きた場合、 責任を負うのは所有者本人です。
まとめ:記録簿の偽証は「節約」ではなく犯罪と事故リスクの入口
点検整備記録簿の偽造は、 節約どころか、犯罪・行政処分・事故リスク に直結します。
ユーザー車検の記事では、 「自分で書けば安い」という誤解を防ぐために、 法的リスクと安全性の重要性を強調することが必須です。
ユーザー車検に必要な費用の内訳と節約ポイント(2026年版)
軽自動車のユーザー車検は、整備工場に依頼するより 1〜3万円ほど安く済む のが大きな魅力です。 ここでは、2026年(令和8年)時点の軽自動車ユーザー車検に必要な費用を、階層構造に沿って整理します。
自賠責保険
自賠責は「24ヶ月以上」が必須
軽自動車の車検では、 自賠責保険を24ヶ月以上契約していることが必須条件です。
2026年(令和8年) 自賠責保険料(軽自動車)
契約期間ごとの金額
| 契約期間 | 保険料 |
|---|---|
| 24ヶ月(標準) | 17,540円 |
| 25ヶ月(満了日の関係で選ばれることがある) | 18,040円 |
自賠責はどこで加入しても金額は同じで、 ユーザー車検でも業者車検でも差はありません。
重量税
軽自動車は重量ではなく「年式」で金額が変わる
軽自動車の重量税は、 普通車と違い重量による変動がなく“一律” です。 金額は「初度登録からの年数」と「環境性能」で決まります。
2026年(令和8年) 軽自動車重量税(2年分)
経過年数ごとの金額
| 車の状態 | 重量税(2年分) |
|---|---|
| 13年未満 | 6,600円 |
| 13年超 | 8,200円 |
| 18年超 | 8,800円 |
エコカー減税対象車
| 区分 | 重量税 |
|---|---|
| 免税 | 0円 |
| 75%減 | 1,200円 |
| 50%減 | 2,500円 |
| 25%減 | 3,700円 |
検査手数料
軽自動車検査協会で支払う法定費用
- 1,800円前後(地域差あり)
ユーザー車検のメリットは、 この手数料が 最も安く済む という点にあります。
整備工場の調整費
2026年の車検は事前調整が実質必須
光軸・排ガス・ブレーキ左右差など、 2026年の検査は厳格化しているため、 整備工場での事前調整はほぼ必須です。
主な調整内容
- 光軸調整
- ブレーキ・サイドスリップ
- 排ガスチェック
相場:1,500〜3,000円
軽自動車ユーザー車検の総額(2026年)
もっとも一般的な「13年未満の軽自動車」の場合
法定費用の合計
- 自賠責(24ヶ月):17,540円
- 重量税(13年未満):6,600円
- 検査手数料:1,800円
▶ 合計:25,940円
テスター屋(1,500〜3,000円)を加えると、
▶ 27,000〜29,000円程度が現実的な総額
ユーザー車検で節約できるポイント
自分でできる整備は自分でやる
初心者でも可能な整備
- ライト交換
- ワイパー交換
- エアフィルター交換
- タイヤ空気圧調整
整備工場は必ず利用する
行かないと逆に損をする理由
- 光軸不合格
- 排ガス不合格
- ブレーキ左右差
整備工場で事前調整すれば、 これらは ほぼ確実に通る 項目です。
不必要な整備を避けられる
業者車検との違い
業者車検では「予防整備」として 必要以上の交換を提案されることがあります。
ユーザー車検なら、 本当に必要な整備だけ に絞れるため節約効果が高いです。
まとめ
軽自動車のユーザー車検は、 費用の仕組みを理解し、 節約ポイントを押さえれば 確実に安く済ませられる 方法です。
ただし、 整備不足や記録簿の偽証は 保険不払い・法的リスク・事故リスク に直結します。
「正しい節約」と「危険な節約」を区別することが、 軽自動車ユーザー車検を成功させる最大のポイントです
ユーザー車検と業者車検の比較(メリット・デメリット)
軽自動車の車検には、 自分で行う「ユーザー車検」 と 整備工場に依頼する「業者車検」 の2つの方法があります。
どちらが適しているかは、 「手間」「安全性」「整備スキル」「車の状態」などによって変わります。
ここでは、費用以外の観点も含めて両者を比較し、 読者が自分に合った方法を選べるように整理します。
ユーザー車検のメリット
費用を抑えられる
ユーザー車検は、業者の工賃や代行費用がかからないため、 最も安く車検を通せる方法です。
車の状態を自分で把握できる
自分で点検・整備を行うため、 車の状態を深く理解できるようになります。
- 消耗品の劣化
- 交換時期
- 今後必要な整備の見通し
こうした情報を自分で把握できるのは大きなメリットです。
不必要な整備を避けられる
業者によっては予防整備として 必要以上の交換を提案されることがありますが、 ユーザー車検では 本当に必要な整備だけ に絞れます。
ユーザー車検のデメリット
手間と時間がかかる
- 予約
- 書類準備
- 点検
- 検査ラインの通過
これらをすべて自分で行う必要があります。 慣れていない人は 半日〜1日 かかることもあります。
整備の見落としリスクがある
整備の知識が不足していると、
- 劣化部品の見落とし
- 不適切な整備
- 記録簿の誤記入
などのリスクがあります。
特に 安全に関わる部分 は慎重な判断が必要です。
業者車検のメリット
整備のプロが点検してくれる
整備士が車を細かくチェックするため、 自分では気づけない不具合も発見してもらえます。
- ブレーキ
- 足回り
- 下回り
- 排ガス
- 電装系
安全性を重視する人にとって大きなメリットです。
手間がほとんどない
- 書類
- 点検
- 検査ライン
すべて業者が代行してくれるため、 ユーザーは車を預けるだけで完了します。
業者車検のデメリット
費用が高くなりやすい
整備工賃や代行費用が加算されるため、 ユーザー車検より 1〜3万円ほど高くなる のが一般的です。
不必要な整備が提案されることもある
業者によっては、
- まだ使える部品の交換
- 過剰な予防整備
- 高額な追加作業
を提案されることがあります。
もちろん安全のための提案も多いですが、 判断が難しい人は費用が膨らみやすい傾向があります。
どちらを選ぶべきか
ユーザー車検が向いている人
- 費用を抑えたい
- 自分で整備できる
- 車の状態を把握したい
- 半日〜1日使える時間がある
業者車検が向いている人
- 整備に自信がない
- 車が古い(13年超・18年超)
- 不具合が多い
- 手間をかけたくない
結論
どちらが優れているという話ではなく、 車の状態と自分のスキル・時間で選ぶのが正解です。
- 費用重視 → ユーザー車検
- 安全性・手間の少なさ重視 → 業者車検
このように考えると、最適な選択がしやすくなります。
ユーザー車検の流れ(予約から検査ラインまでの手順)
軽自動車のユーザー車検は、手順さえ理解してしまえば難しくありません。 ここでは、初めての人でも迷わず進められるように、 予約 → 準備 → 点検 → 当日の受付 → 書類作成 → 検査ライン までを時系列で整理します。
事前予約(インターネット予約)
ユーザー車検は 事前予約が必須 です。 軽自動車は 軽自動車検査協会(軽協) の予約サイトから予約します。
予約時に選ぶ項目
- 検査場(地域)
- 日付
- 時間帯(ラウンド)
- 継続検査(車検)を選択
予約が埋まっている場合は、早朝に枠が追加されることもあります。
必要書類の準備
当日までに準備するもの
- 車検証
- 自賠責保険(24ヶ月以上)
- 軽自動車税納税証明書(継続検査用)
- 点検整備記録簿
- 印鑑は不要(署名で手続き可能)
現在の軽自動車ユーザー車検では、 申請書類は署名で対応できるため印鑑は不要です。
事前点検(24ヶ月点検)
ユーザー車検では、 24ヶ月点検を自分で行うか、整備工場で実施する必要があります。
点検項目の例
- ブレーキの効き
- タイヤ溝・空気圧
- ライト類の点灯
- ウインカー・ハザード
- バッテリー状態
- 下回りの異常
自信がない部分は整備工場に依頼しても問題ありません。
整備工場での事前調整(光軸・排ガスなど)
2026年の車検は光軸・排ガスが厳しいため、 整備工場での事前調整を行っておくと、検査ラインでの不合格リスクが大幅に減ります。
調整してもらえる項目
- 光軸(ヘッドライト)
- ブレーキ・サイドスリップ
- 排ガスチェック
相場:1,500〜3,000円程度
車検当日の流れ
① 古いステッカー(検査標章)を剥がしておく
車検を受ける前に、 フロントガラス内側の古いステッカーを剥がしておく必要があります。
- 新しいステッカーを貼る位置が見えやすくなる
- 係員が「貼り替え忘れ」と誤認しない
- 交付窓口で確認される場合がある
粘着が残った場合はウェットティッシュで拭くと取りやすいです。
② 受付
- 予約番号を伝える
- 書類を提出
- 重量税・検査手数料を支払う
書類に不備があると受付できません。
③ 書類作成(半自動化)
現在の軽自動車検査協会では、 書類は完全自動化ではなく「半自動化」されています。
- 地域によってはタッチパネル入力で自動印字
- 紙の書類に最低限の記入が必要な地域もある
- 住所や車両情報の細かい記入は不要
作成する書類:
- 継続検査申請書
- 自動車重量税納付書
- 自動車検査票
④ 検査ラインへ進む
検査ラインは 流れ作業 になっていますが、 実際には 自分で車を運転し、ブレーキ・アクセルを操作して検査機器に合わせる必要があります。
検査ラインで行う主な操作
- 指示に合わせて前進・停止
- ブレーキテストで強く踏む
- サイドブレーキを引く
- スピードメーターテストでアクセルを踏む
- 排ガステストで回転数調整
係員がマイクやジェスチャーで誘導してくれるため、落ち着いて進めれば問題ありません。
合格後の流れ
① 合格印(スタンプ)をもらう
検査ラインを出ると、係員から 「合格」スタンプ を押してもらいます。
- 自動車検査票に合格印が押される
- 不合格項目がないか最終確認される
この検査票は 後で窓口に提出するため、手元には残りません。
② 車検証交付窓口へ移動する
合格印が押された検査票を持って、 車検証交付窓口(交付カウンター) に向かいます。
提出する書類:
- 自動車検査票(合格印付き)
- 継続検査申請書
- 自動車重量税納付書
- 新しい自賠責保険証明書
- 古い車検証
これらは窓口で回収され、 自賠責保険証明書のみ手元に戻ります。
③ 電子車検証(カード)を受け取る
手続きが完了すると、 ICチップ入りの電子車検証(カードサイズ) が交付されます。
- 車両情報はICチップに格納
- 紙で渡されるのは 「自動車検査証記録事項(A4紙)」 のみ
内容に誤りがないか、その場で確認します。
④ 検査標章(ステッカー)を受け取る
検査標章は、 1枚の台紙に青シールと透明シールがセットになった一体型シール として渡されます。
構造:
- 青シール(有効期限の満了日が印字)
- 透明シール(外側から見える表示)
- ミシン目(A・B・C)で折りながら貼り合わせる方式
- 軽自動車で使用するのは 前面ガラス用の部分のみ
⑤ 検査標章を貼り合わせて貼り付ける
検査標章は、 青シールと透明シールを貼り合わせて “1枚の完成シール” を作ってから貼り付けます。
貼り合わせ手順(前面ガラス用)
- 青シールの右半分をミシンAまで剥がす
- ミシンAを山折りする
- 青シールの左半分を剥がす
- ミシンBを谷折りし、透明シールの上に貼り合わせる
- 合体したシールを台紙から剥がす
- 完成したシールをフロントガラス内側に貼る
貼付位置(最新ルール)
- フロントガラスの運転席側上部
貼り方のポイント
- 内側から貼る
- 気泡が入らないように押し付ける
- 貼り直しはできないため慎重に
- 貼り合わせ前の透明シールは印字がこすれやすいので注意
⑥ 車検後に手元に残るもの
- 電子車検証(カード)
- 自動車検査証記録事項(A4紙)
- 自賠責保険証明書
- 点検整備記録簿(車内保管義務あり)
- 領収書類(重量税・印紙代・自賠責など)
車検にかかった費用まとめ(2025年時点)
ユーザー車検で必要な費用は、法定費用(必須)+検査手数料 のみです。
法定費用
- 自動車重量税:6,600円 軽自動車の継続検査は一律です。
- 自賠責保険料:17,540円(24か月) 次の車検までの期間分を加入します。
- 検査登録印紙代:1,800円 検査ラインを通るための手数料です。
検査手数料(ユーザー車検)
- 検査料:1,400円 軽自動車検査協会で支払う決まった金額です。
ユーザー車検では整備工場の代行費用がかからないため、 必要なのはこの4項目だけ です。
実際に支払った総額
- 自動車重量税:6,600円
- 自賠責保険料:17,540円
- 印紙代:1,800円
- 検査料:1,400円
合計:27,340円
※ 軽自動車・継続検査の場合の実費 ※ 車種・年式・重量によって金額は変わる場合があります
車検後にやるべきこと
電子車検証(カード)の保管
電子車検証は、従来の紙の車検証に代わる正式な車検証であり、車内に常時備え付ける義務があります。 カードには以下の特徴があります。
- 氏名・住所などの個人情報は印字されていない
- 車両番号、有効期限など最低限の情報のみ記載
- 詳細情報はICチップに格納されている
- 警察・整備工場・検査場では専用端末で読み取る方式
従来の紙の車検証と違い、車内に個人情報を置きっぱなしにしない設計 になっています。 保管場所は、グローブボックスや車検証ケースが一般的です。
車検証記録事項(A4紙)の保管(個人情報の観点)
車検証記録事項は、電子車検証の内容を紙で見やすくまとめた補助資料です。 こちらには 氏名・住所・所有者情報などの個人情報が記載 されています。
- 車内に置く義務はない
- 自宅で保管して問題なし
- 紛失しても再発行可能
- 個人情報保護のため、電子車検証カードとは分離されている
車内に置くと個人情報が外部から見える可能性があるため、 自宅の重要書類と一緒に保管するのが安全です。
点検整備記録簿の保管
点検整備記録簿は、法定点検の内容を記録する書類で、車内保管が義務 です。
- 車検時に整備した内容を記録
- 次回車検や売却時に必要
- 車検証とまとめて保管すると管理しやすい
整備工場で車検を受けた場合は、点検整備と記録簿の作成がセットになっているため、 車検後に追加整備を行う必要はありません。
任意保険(自動車保険)の確認
車検後は、任意保険の補償内容を見直す良いタイミングです。
- 走行距離区分が現在の使用状況に合っているか
- 補償内容が過不足ないか
- 保険料が適正か
- 車両保険の必要性
- 弁護士特約などの付帯サービスの見直し
車検で車の状態が整っているため、補償内容を見直すことで無駄な保険料を抑えられる可能性があります。
車両のメンテナンス(点検整備記録簿を提出していない場合)
車検は「検査」であり、「整備」ではありません。 特にユーザー車検で 点検整備記録簿を提出していない場合は、車検後に点検整備を行う必要があります。
点検整備を行わずに走行すると、 ブレーキやタイヤなどに不具合があった際に「整備不良車両」と判断され、道路運送車両法違反となる可能性があります。 (提出しないこと自体は合法ですが、整備せずに走ると違法になる可能性があるという意味)
最低限、以下の項目は車検後に確認しておくと安心です。
- エンジンオイルの状態・交換時期
- ブレーキパッドの残量
- タイヤの摩耗・空気圧
- バッテリーの劣化状態
- ライト類の点灯確認
- 下回りのオイル漏れや異音の有無
ユーザー車検は費用を抑えられる反面、 車の健康管理は自分で行う必要がある ため、車検後の点検は非常に重要です。
よくあるトラブルと対処法
検査標章(ステッカー)の貼り間違い
車検後に貼り替える「検査標章(フロントガラスのステッカー)」は、貼る位置を間違えやすい項目です。 標章は フロントガラスの上部・運転席側 に貼ることが決められています。
- 位置がずれている
- 古いステッカーを剥がし忘れている
- 内側ではなく外側に貼ってしまう
こうしたミスがあると、検問や点検で指摘される可能性があります。 貼り間違えた場合は、丁寧に剥がして正しい位置に貼り直せば問題ありません。
電子車検証が読み取れない
電子車検証はICチップ方式のため、まれに読み取りエラーが発生することがあります。
主な原因は以下の通りです。
- カードの汚れ
- カードの反り
- 読み取り端末との接触不良
読み取れない場合は、カード表面を柔らかい布で拭き、 端末にしっかり密着させて再度読み取ると改善することが多いです。 それでも読み取れない場合は、検査協会やディーラーで確認してもらうと安心です。
自賠責証明書を紛失した場合
自賠責証明書は車検時に必須の書類ですが、車検後も保管が必要です。 紛失した場合は、加入している保険会社で 再発行が可能 です。
- 保険会社に連絡
- 契約内容を確認
- 再発行手続き(無料または数百円程度)
自賠責証明書は車内に保管する義務はありませんが、 必要なときにすぐ取り出せるよう、車検証とまとめて保管すると便利です。
車検証記録事項の誤記載
車検証記録事項(A4紙)には個人情報が記載されているため、 住所変更や名義変更を忘れていると、誤記載のまま発行されることがあります。
誤記載があった場合は、 軽自動車検査協会で訂正手続き を行う必要があります。
- 住所変更 → 住民票などの証明書
- 名義変更 → 譲渡証明書などの書類
- 車両情報の誤り → 検査協会で確認
誤記載を放置すると、次回の手続きでトラブルになるため、 早めに訂正しておくと安心です。
ユーザー車検を成功させるコツ
予約の取り方
ユーザー車検は、事前に「軽自動車検査協会」の予約サイトから検査日時を予約する必要があります。 予約枠は地域によって混雑状況が異なり、月末や年度末は特に埋まりやすい傾向があります。
- 余裕を持って 1〜2週間前 に予約する
- 午前中の枠は比較的スムーズに進む
- 初めての場合は「第2ラウンド(10時台)」が落ち着いていておすすめ
予約後は、予約番号を控えておくと当日の受付がスムーズです。
当日の持ち物チェック
ユーザー車検は書類が揃っていれば難しくありませんが、 1つでも欠けると検査を受けられない ため、事前確認が重要です。
最低限必要なものは以下の通りです。
- 自動車検査証(電子車検証カード)
- 自賠責保険証明書(新旧2枚)
- 点検整備記録簿(提出する場合)
- 手数料納付書・重量税納付書
- 印紙類(当日購入)
- 車検予約番号
- 現金(法定費用支払い用)
ユーザー車検は「書類の不備」が最も多い失敗原因なので、 前日までに必ずチェックしておくと安心です。
検査ラインで焦らないポイント
検査ラインは初めてだと緊張しやすいですが、 実際は 流れに沿って進むだけ で難しい操作はありません。
焦らないためのポイントは以下の通りです。
- 前の車の動きをよく見る
- 検査員の指示に従うだけでOK
- ライト・ウインカー・ホーンなどは事前に操作位置を確認
- わからない場合はその場で質問して問題なし
検査員は慣れていない人を想定して対応してくれるため、 「初めてです」と伝えると丁寧に案内してくれます。
初心者がつまずきやすい箇所
ユーザー車検で多いミスは、以下のような“ちょっとした見落とし”です。
- ライト類の球切れ
- ウォッシャー液不足
- サイドスリップ(ハンドルのセンターずれ)
- 排ガス検査でのアクセル操作ミス
- 車高の測定での誤差(ローダウン車など)
特にライト類は 球切れ1つで不合格 になるため、 前日までに必ず点灯確認をしておくと安心です。
車検後にやるべきこと
電子車検証(カード)の保管
電子車検証は、従来の紙の車検証に代わる正式な車検証であり、車内に常時備え付ける義務があります。 カードには個人情報が印字されておらず、詳細情報はICチップに格納されています。 外部から個人情報が見えない設計のため、グローブボックスなどに保管して問題ありません。
車検証記録事項(A4紙)の保管
車検証記録事項は、電子車検証の内容を紙で見やすくまとめた補助資料です。 こちらには 氏名・住所・所有者情報などの個人情報が記載 されているため、車内に置く必要はなく、自宅保管が推奨されます。
特にユーザー車検で 点検整備記録簿を提出していない場合、 このA4紙には次のような文言が印字されます。
- 「点検整備記録簿は後日実施」
- 「点検整備記録簿は提示されていません」
これは、車検時点で整備記録簿が提出されていないことを示す公式な記録です。 車検としては問題ありませんが、整備は車検後に行う必要がある ことを意味しています。
点検整備記録簿の保管
点検整備記録簿は、法定点検の内容を記録する書類で、車内保管が義務 です。 整備工場で車検を受けた場合は整備と記録簿がセットですが、 ユーザー車検で記録簿を提出していない場合は、車検後に整備を行い、その内容を記録簿に記入します。
任意保険(自動車保険)の確認
車検後は、任意保険の補償内容を見直す良いタイミングです。 走行距離区分や補償内容が現在の使い方に合っているか確認し、必要に応じて保険料の見直しを行うことで、無駄な支出を抑えられます。
車両のメンテナンス(点検整備記録簿を提出していない場合)
ユーザー車検で点検整備記録簿を提出していない場合、 車検証記録事項に 「点検整備は後日実施」 と印字されるため、 車検後に点検整備を行う必要があります。
整備を行わずに走行し、不具合があった場合は、 「整備不良車両」と判断され、道路運送車両法違反となる可能性があります。
最低限、以下の項目は車検後に確認しておくと安心です。
- エンジンオイル
- ブレーキパッド
- タイヤの摩耗・空気圧
- バッテリー状態
- ライト類の点灯確認
- 下回りのオイル漏れ
整備工場で点検整備を受けて記録簿を提出した場合は、 車検後に追加整備を行う必要はありません。

初めてのユーザー車検は緊張しますが、2回目以降は流れが分かるので落ち着いて進められます。 検査ラインは待ち時間こそありますが、検査が始まれば問題がなければすぐに終わります。 ルールを守ってユーザー車検を行えば、費用を大きく抑えながら安全に車を維持できます。
※本記事は制度の解説であり、特定の整備行為を推奨するものではありません。
分解整備や専門的な作業は、必ず認証工場・整備士に依頼してください。
【補足】
日本の法律(道路運送車両法第48条)では、車検の有無に関わらず「定期点検(24ヶ月点検)」を行うことは使用者の義務とされています。
記録簿なしで前整備・後車検の流れで検査を受ける場合でも、「後で必ず点検を実施する」ことが法律上の大前提です。
安全性と法令遵守のため、必要な点検は必ず実施しましょう。
