
合同会社の設立は、書類の枚数こそ多くありませんが、実際に進めてみると「どの順番で何をやるべきか」が分かりにくい場面が続きます。 印鑑をいつ作るのか、資本金はどの口座にどう振り込むのか、法務局・税務署・市役所のどこに何を提出するのか──。 調べれば情報は出てきますが、断片的で、全体像としてつながりにくいのが実情です。
本記事では、合同会社を設立する際に必要な作業を、「実務の流れ」として最初から最後まで一つにつなげて整理しています。 一般的な手順説明だけでなく、
- 印鑑を作る最適なタイミング
- 資本金の正しい振込手順
- 法務局・税務署・都道府県税事務所・市役所への届け出内容
- 設立前後に実際にかかる費用 といった、実際に手を動かす人が迷いやすいポイントも含めて解説します。
これから合同会社を立ち上げる方が、余計な遠回りをせず、必要な作業を順番に進められるように。 この記事が、そのための「全体地図」として役立つはずです。
会社の基本事項を決める
会社設立の最初のステップは、これから作る合同会社の基本となる部分を固めることです。ここで決める内容は、定款・登記・各種届出のすべてに反映されるため、最初に整理しておくと後の作業がスムーズになります。
1-1. 商号(会社名)
商号は合同会社の名称であり、登記簿・名刺・Webサイトなどあらゆる場面で使われます。
商号を決める際のポイント
- 「合同会社」を前後どちらかに必ず付ける
- 同一住所で同じ商号は使えない
- 法務局の商号検索で事前確認する
- 読みやすさ・検索性・ブランドイメージも考慮する
- 商標登録されている名称は避けるのが無難
1-2. 本店所在地
本店所在地は登記簿に記載される会社の住所です。
本店所在地の選び方
- 自宅でも問題ない
- 賃貸の場合は「事務所利用可」か契約書を確認
- バーチャルオフィスは「登記可能」か要確認
- 郵便物が確実に受け取れる場所を選ぶ
1-3. 事業目的
事業目的は、会社が行う事業内容を示す項目です。将来行う可能性のある事業も含めておくと、後から変更する手間が省けます。
事業目的の書き方のポイント
- 「適法性」「明確性」「営利性」を満たす必要がある
- 抽象的すぎる表現は登記で却下されることがある
- 許認可が必要な業種は目的に明記しておく
- 将来の事業も入れておくと後の変更が不要
1-4. 出資者(社員)と役割
合同会社では、出資者のことを「社員」と呼びます。1名でも設立できますが、複数名の場合は役割分担が必要です。
役割の種類
- 社員:出資者
- 業務執行社員:会社の業務を行う人
- 代表社員:会社を代表し、契約などを行う人
一人で設立する場合は、すべて自分が兼任します。
1-5. 出資金額(資本金)
合同会社は資本金1円から設立できますが、あまりに少額だと信用面で不利になることがあります。
資本金の決め方
- 事業の規模や初期費用を踏まえて設定する
- 銀行口座開設や取引先の信用を考えると10〜30万円程度が現実的
- 設立後の運転資金としても機能するため、余裕を持たせると安心
定款を作成する
合同会社の設立では、まず「定款」という会社の基本ルールをまとめた文書を作成します。 合同会社は株式会社と異なり、公証役場での定款認証が不要なため、比較的簡単に作成できます。 オンライン申請を利用する場合は、紙で作成した定款をPDF化して添付します。
2-1. 定款に記載する必須事項
定款には、会社の基本情報と運営ルールを記載します。 合同会社で必ず必要となる項目は次のとおりです。
記載すべき内容
- 商号(会社名)
- 本店所在地
- 事業目的
- 社員(出資者)の氏名・住所
- 出資の価額
- 業務執行社員・代表社員
- 事業年度
記載時の注意点
- 商号には「合同会社」を前後どちらかに付ける
- 本店所在地は市区町村まででよい(番地は登記時に入力)
- 事業目的は「適法性・明確性・営利性」を満たす必要がある
- 出資額は1円から可能だが、現実的な金額を設定する
- 代表社員を誰にするか明確にする
2-1-1. 短い定款例(最小構成)
以下は、合同会社の定款として最低限の内容をまとめた簡易例です。 オンライン申請では、この定款をPDF化して添付します。
第1条(商号) 当会社は、合同会社〇〇と称する。
第2条(目的) 当会社は、次の事業を行う。
- Webサイトの企画・制作および運営
- デジタルコンテンツの企画・制作・販売
- 前各号に附帯関連する一切の事業
第3条(本店所在地) 当会社の本店は、〇〇県〇〇市に置く。
第4条(社員および出資) 社員〇〇〇〇は、金〇〇円を出資する。
第5条(業務執行社員・代表社員) 社員〇〇〇〇を業務執行社員兼代表社員とする。
第6条(事業年度) 当会社の事業年度は、毎年〇月1日に始まり、翌年〇月31日に終わる。
2-2. 合同会社の定款は認証不要
合同会社の定款は、公証役場での認証が不要です。 そのため、次のようなメリットがあります。
認証不要のメリット
- 公証役場に行く必要がない
- 認証手数料がかからない
- 紙定款でも印紙代が不要
- 作成から登記までの流れが早い
オンライン申請でもこの点は変わりません。
2-3. 定款の形式と作成方法
定款は、WordやGoogleドキュメントで問題なく作成できます。 特別なフォーマットはなく、条文形式でまとめれば十分です。
作成時のポイント
- 条文番号(第1条、第2条…)を付ける
- 各項目は簡潔にまとめる
- 事業目的は複数書いても問題ない
- 代表社員の氏名はフルネームで記載する
- 事業年度は自由に設定できる(1月〜12月、4月〜3月など)
オンライン申請では、この定款をPDF化して添付します。
2-4. 定款への署名(または記名押印)
定款が完成したら、社員全員が署名または記名押印します。 これがないと定款として成立しません。
署名・押印の注意点
- 社員全員が署名または押印する
- 押印する場合は個人の実印が望ましい
- 日付は定款作成日を記載する
- 訂正がある場合は訂正印が必要
オンライン申請では、署名済みの定款をスキャンしてPDF化します。
2-5. オンライン申請での定款の扱い
オンライン申請では、定款は次のように扱います。
オンライン申請で必要な作業
- 紙で作成した定款をスキャンしてPDF化
- 1ファイルにまとめる(複数ページ可)
- 申請用総合ソフトの「添付書面情報」でアップロード
PDFは文字が読める解像度であれば問題ありません。
資本金を振り込む
合同会社の資本金は、会社名義の口座がまだ存在しない段階で払込みを行います。 そのため、正しい手順を理解しておかないと、登記申請時に補正が入ることがあります。 オンライン申請でも、資本金の払込み方法は紙申請と同じです。
3-1. 資本金の振込に使う口座
資本金の払込みには、出資者本人の個人口座を使用します。 会社名義の口座は登記完了後にしか作れないため、設立前は個人口座で問題ありません。
使用できる口座の条件
- 出資者本人名義の口座であること
- 普通預金口座であれば問題ない
- ネット銀行でも可
- 一人会社の場合は代表社員の口座を使うのが一般的
3-2. 正しい振込手順(時系列)
資本金の払込みは、次の順番で行うとスムーズです。
手順
- 定款を完成させる → 出資額・社員情報が確定している必要がある。
- 出資者本人の口座を用意する → 代表社員の口座を使うケースが多い。
- 出資者本人が、自分の口座に資本金を振り込む → 振込人名義は出資者本人であること。
- 通帳のコピーを取る → 表紙・名義ページ・入金ページの3点が必要。
- 払込証明書を作成する → オンライン申請ではPDF化して添付する。
3-3. 振込時の注意点
資本金の払込みは、形式が正しくないと登記で補正が入ります。 以下の点に注意してください。
注意点
- 必ず「振込」で行う(ATMの現金入金は不可)
- 出資者本人が振り込む
- 振込金額は定款に記載した出資額と一致させる
- 振込日は定款作成日以降にする
- 通帳コピーは「入金が確認できるページ」が必須
オンライン申請では、これらの書類をPDF化して添付します。
3-4. NG例(補正の対象になるケース)
以下のようなケースは、法務局で補正が入る可能性が高いです。
よくあるNG例
- ATMで現金を入金しただけ
- 家族名義の口座を使った
- 出資者以外の人が振り込んだ
- 複数人分の出資金をまとめて1回で振り込んだ
- 通帳コピーが不十分(入金ページがないなど)
3-5. 払込証明書を作成する
資本金の払込みが完了したら、「払込証明書」を作成します。 これは登記申請時に必須の書類です。
払込証明書に記載する内容
- 会社名
- 出資者の氏名
- 出資金額
- 振込日
- 代表社員の署名または押印
添付するもの
- 通帳のコピー(PDF化)
- 表紙
- 名義ページ
- 入金が確認できるページ
オンライン申請では、これらを1つのPDFまたは複数PDFとして添付します。
3-6. 資本金の振込にかかる実費
資本金の払込み自体には費用はかかりませんが、振込手数料が発生する場合があります。
実費
- 振込手数料:0〜300円程度(銀行による)
登記に必要な書類を準備する(オンライン申請対応版)
定款の作成と資本金の払込みが完了したら、いよいよ登記申請の準備に入ります。 オンライン申請(登記ねっと・申請用総合ソフト)では、紙申請と必要書類はほぼ同じですが、提出方法が「PDF添付」に変わる点が大きな違いです。
ここでは、オンライン申請に必要な書類と、PDF化の注意点を整理します。
4-1. オンライン申請で必要な書類一覧
オンライン申請では、次の書類を PDF化して添付 します。
必須書類
- 定款(署名済みのものをPDF化)
- 代表社員の就任承諾書(PDF)
- 資本金の払込みを証する書面(PDF)
- 払込証明書
- 通帳コピー(表紙・名義ページ・入金ページ)
- 代表社員・本店所在地・資本金を決定したことを証する書面(PDF)
- 登記すべき事項(ソフト内で入力)
- 印鑑届書(提出する場合のみ)
※紙で提出する場合は「書面提出」にチェックを入れる。
4-2. 会社設立登記申請書(ソフト内で作成)
オンライン申請では、申請書そのものは 申請用総合ソフト内で作成 します。
入力する主な項目
- 商号(フリガナ含む)
- 本店所在地
- 事業目的
- 資本金の額
- 業務執行社員・代表社員の氏名・住所
- 公告方法(官報など)
- 添付書類の種類
- 登記の事由(「設立の手続終了」)
入力内容は、定款や払込証明書と一致している必要があります。
4-3. 添付書類のPDF化と注意点
オンライン申請では、添付書類はすべて PDF で提出します。
PDF化のポイント
- スマホ撮影は不可(PDF形式で提出)
- 文字が読める解像度でスキャンする
- 1書類につき1ファイルが望ましい
- 電子署名が必要な書類は「署名付きPDFフォルダ」を添付
添付方法
- 「添付書面情報」画面で該当書類を選択
- 「ファイル追加」または「署名付きPDFフォルダ追加」で添付
- 書面提出する場合は「書面提出」にチェック
4-4. 登記すべき事項の入力(オンライン申請の特徴)
紙申請では「登記すべき事項」を別紙で作成しますが、 オンライン申請では ソフト内で直接入力 します。
入力する内容
- 商号
- 本店所在地
- 公告方法
- 事業目的
- 資本金の額
- 業務執行社員・代表社員の情報
入力後、「プレビュー表示」で内容を確認できます。
4-5. 払込証明書と通帳コピー(PDF添付)
資本金の払込みを証明するため、次の書類をPDFで添付します。
払込証明書に記載する内容
- 会社名
- 出資者の氏名
- 出資金額
- 振込日
- 代表社員の署名または押印
添付する通帳コピー
- 表紙
- 名義ページ
- 入金が確認できるページ
これらが揃っていないと補正の対象になります。
4-6. 印鑑届書と会社実印
オンライン申請では、会社の印鑑提出は 任意 です。
印鑑を提出する場合
- 印鑑届書をPDFで添付 または
- 書面で法務局へ郵送・持参
提出しない場合
- 印鑑証明書は取得できない
- 代理人申請の場合は印鑑が必要になることがある
4-7. 書類の保存と形式チェック
申請用総合ソフトには「形式チェック」機能があります。
チェック内容
- 必須項目の入力漏れ
- 全角・半角の誤り
- 日付の不整合
- 添付書類の不足
エラーがある場合は、該当箇所がオレンジ色で表示されます。
4-8. 登記にかかる実費
オンライン申請でも費用は紙申請と同じです。
実費
- 登録免許税:60,000円
- 証明書取得費用:1,000〜2,000円
- PDF化のためのスキャン費用:0〜数百円
4-9. オンライン申請を選ぶ場合の追加準備(マイナンバーカード・ICカードリーダー)
オンライン申請を利用する場合は、申請書に電子署名を付けるための「マイナンバーカード(署名用電子証明書入り)」と、それを読み取るための「ICカードリーダー」が必要になります。これらは申請データを送信する直前に使用するため、オンライン申請を選ぶ場合は事前に準備しておくとスムーズです。
法務局へ登記申請を行う(オンライン/書面どちらでも可)
必要書類がすべて揃ったら、いよいよ法務局へ登記申請を行います。 合同会社の設立登記は オンライン申請(登記ねっと) と 書面申請(窓口または郵送) のどちらでも可能です。 どちらを選ぶかによって、必要な準備や印鑑の扱いが変わるため、違いを明確に整理しておきます。
5-1. 申請方法は2種類ある
合同会社の設立登記は、次の2つの方法から選べます。
オンライン申請(登記ねっと)
- 自宅から申請できる
- 添付書類はPDF
- 申請書に電子署名が必要(マイナンバーカード+ICカードリーダーを使用)
- 登記完了が早い(条件が揃えば24時間以内のことも)
- 会社実印は登記後に作成してもよい
書面申請(窓口または郵送)
- 紙の書類をそのまま提出
- 電子署名は不要
- 印鑑届書を同時に提出できる
- 郵送でも申請可能
- 会社実印は申請前に作成が必要
5-2. 法人印鑑を作成するタイミング
法人印鑑(会社実印)は、申請方法によって必要なタイミングが異なります。
書面申請の場合(印鑑が先)
書面申請では、登記申請時に 「印鑑届書」 を提出します。 印鑑届書には会社実印を押す必要があるため、申請前に印鑑を作成しておく必要があります。
オンライン申請の場合(印鑑は後でOK)
オンライン申請では、印鑑届書を登記申請と同時に提出しません。 登記完了後に紙の印鑑届書を提出するため、会社実印は登記後に作成しても問題ありません。
5-3. 書面申請(窓口・郵送)の流れ
書面申請は、もっともシンプルで確実な方法です。
手順
- 必要書類をすべて印刷
- 書類に押印(実印)
- 会社実印を押した「印鑑届書」を作成
- 登録免許税(6万円)を収入印紙で納付
- 法務局へ持参または郵送
- 補正がなければ数日〜1週間で登記完了
書面申請のメリット
- 電子署名が不要
- 印鑑届書を同時に提出できる
- パソコン操作が不要
5-4. オンライン申請(登記ねっと)の流れ
オンライン申請は、申請用総合ソフトを使って行います。
手順
- 申請用総合ソフトを起動
- 申請様式を選択(合同会社の設立)
- 申請書情報を入力
- 添付書類をPDFでアップロード
- マイナンバーカード+ICカードリーダーで電子署名を付与
- 登録免許税を電子納付
- 申請データを送信
- 補正がなければ登記完了
オンライン申請のメリット
- 自宅から申請できる
- 登記完了が早い
- 収入印紙が不要(電子納付)
- 会社実印は登記後に作成すればよい
5-5. 登録免許税の納付方法
申請方法によって納付方法が異なります。
書面申請
- 収入印紙を申請書に貼付
- 金額:60,000円(合同会社の最低額)
オンライン申請
- 電子納付(インターネットバンキング等)
- 金額は同じく60,000円
5-6. 申請後の流れ
申請が受理されると、法務局で審査が行われます。
書面申請
- 受付から数日〜1週間程度で完了
- 補正がある場合は電話で連絡が来ることが多い
オンライン申請
- 「処理状況表示」画面で進捗を確認
- 補正がある場合は「お知らせ」に表示
- 条件が揃えば24時間以内に完了することもある
5-7. 登記完了後に必要な手続き(社会保険を含む)
登記が完了すると、次の手続きが可能になります。
完了後の主な作業
- 登記事項証明書の取得
- 会社実印の作成(オンライン申請の場合はここでOK)
- 印鑑届書の提出(オンライン申請の場合は登記後に提出)
- 法人口座の開設
- 税務署・都道府県・市区町村への届出
- 社会保険(健康保険・厚生年金)の加入手続き(法人は役員1名でも原則加入)
- 労働保険(労災・雇用保険)の手続き(従業員を雇う場合)
登記完了後にやること(税務・社会保険・口座開設)
登記が完了すると、会社としての活動を始めるために必要な手続きがいくつかあります。 ここでは、税務署・自治体・年金事務所・労働基準監督署・銀行 など、登記後に行うべき作業をまとめます。
6-1. 登記事項証明書を取得する
登記が完了したら、まず 登記事項証明書(履歴事項全部証明書) を取得します。 法人口座の開設や社会保険の手続きに必須の書類です。
取得方法
- 法務局の窓口(最も早い)
- オンライン請求(登記・供託オンライン申請システム)
- 郵送で届く
- 手数料が安い
- 証明書発行請求機(法務局ロビーの端末)
- マイナンバーカードで取得可能
手数料の目安
- 窓口:600円
- オンライン請求:500円
- 発行請求機:500円
6-2. 会社実印の作成と印鑑届書の提出
オンライン申請の場合
- 会社実印は 登記後に作成してOK
- 印鑑届書を紙で法務局へ提出する(登記後)
書面申請の場合
- 会社実印は 登記申請前に作成済み
- 印鑑届書は申請時に提出済み
6-3. 法人口座を開設する
法人口座の開設には、次の書類が必要です。
必要書類の例
- 登記事項証明書
- 会社実印
- 印鑑証明書(銀行による)
- 定款
- 代表社員の本人確認書類
銀行によって必要書類が異なるため、事前に確認しておくとスムーズです。
6-4. 税務署への届出(必須)
法人は、登記後に税務署へ届出を行います。
必須の届出
- 法人設立届出書
- 給与支払事務所等の開設届出書(役員報酬を支払う場合)
- 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書(希望者のみ)
提出期限
- 原則:設立後2か月以内
6-5. 都道府県税事務所・市区町村への届出(必須)
法人住民税・法人事業税のため、自治体にも届出が必要です。
必須の届出
- 法人設立届出書(都道府県)
- 法人設立届出書(市区町村)
自治体によって書式が異なるため、公式サイトで確認します。
6-6. 社会保険(健康保険・厚生年金)の加入手続き
法人は、役員1名だけでも社会保険に加入する義務があります。
必須の手続き
- 健康保険・厚生年金保険 新規適用届
- 被保険者資格取得届(役員分)
提出先
- 年金事務所
提出期限
- 会社設立日から5日以内 (実務上は多少遅れても受理される)
6-7. 労働保険(労災・雇用保険)の手続き
従業員を雇う場合は、労働保険の加入が必要です。
労災保険(全従業員が対象)
- 労働保険保険関係成立届
- 労働保険概算保険料申告書
- 提出先:労働基準監督署
雇用保険(週20時間以上の従業員)
- 雇用保険適用事業所設置届
- 被保険者資格取得届
- 提出先:ハローワーク
6-8. 必要に応じて行うその他の手続き
例
- 小規模企業共済の加入
- 法人用クレジットカードの作成
- 会計ソフトの導入
- 助成金・補助金の申請
- 事務所契約・設備導入
まとめ(合同会社設立の全体像を振り返る)
ここまで、合同会社を設立するための手順を 1 章から順に解説してきました。 最後に、全体の流れをもう一度整理しておきます。
7-1. 合同会社設立の全体の流れ
合同会社の設立は、次のステップで進みます。
- 会社の基本事項を決める(商号・所在地・事業目的など)
- 定款を作成する
- 資本金を払込む
- 登記に必要な書類を準備する
- 法務局へ登記申請を行う(オンライン/書面)
- 登記完了後の税務・社会保険・口座開設などの手続きを行う
この流れを順番に進めれば、合同会社は問題なく設立できます。
7-2. オンライン申請と書面申請の違い
合同会社の設立登記は オンライン申請 と 書面申請 のどちらでも可能です。
オンライン申請の特徴
- 自宅から申請できる
- 登記完了が早い
- 電子署名にマイナンバーカード+ICカードリーダーが必要
- 会社実印は登記後に作成してOK
書面申請の特徴
- 電子署名が不要
- 書類を印刷して提出するだけ
- 印鑑届書を提出するため、会社実印は申請前に必要
どちらを選んでも登記内容は同じです。
7-3. 法人印鑑のタイミング
読者が最も迷いやすいポイントなので、ここで再確認します。
- 書面申請 → 申請前に会社実印が必要
- オンライン申請 → 登記後に作成してOK
7-4. 登記後に必ず行う手続き
登記が完了したら、次の手続きが必要です。
- 登記事項証明書の取得
- 法人口座の開設
- 税務署・都道府県・市区町村への届出
- 社会保険(健康保険・厚生年金)の加入(法人は役員1名でも義務)
- 労働保険(従業員を雇う場合)
ここまで完了すると、会社として正式に活動を開始できます。
7-5. 合同会社はシンプルで柔軟な会社形態
合同会社は、
- 設立費用が安い
- 手続きがシンプル
- 運営の自由度が高い というメリットがあり、個人事業主からのステップアップにも向いています。
この記事の流れに沿って進めれば、初めての方でも迷わず設立できます。
