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株式会社設立の流れとオンライン申請の正しい理解

株式会社を設立するには、いくつかの手続きを順番に進める必要があります。 初めての場合でも、全体の流れをあらかじめ把握しておけば、手続きをスムーズに進めることができます。

本記事では、株式会社設立に必要な準備から登記申請までを、順を追って解説します。 紙で申請する場合とオンライン申請を利用する場合の違いにも触れながら、制度の考え方と実務上のポイントを整理していきます。

目次(上)
  1. 設立前に決めておく会社の基本事項
    1. 商号(会社名)
    2. 本店所在地
    3. 事業目的
    4. 資本金の額
    5. 発起人・役員構成
    6. 事業年度
    7. 会社の実印(代表者印)の準備について
  2. 定款の作成
    1. 定款とは何か
    2. 定款に必ず記載する事項
    3. 定款の短い例
    4. 紙定款と電子定款
    5. オンライン申請との関係
  3. 定款の認証(公証役場)
    1. 定款認証とは何か
    2. 定款認証が必要になるケース
    3. 定款認証の方法
    4. 電子定款とオンライン手続の関係
    5. 定款認証同時申請について
    6. 定款認証後の流れ
    7. 実質的支配者となるべき者の申告について
  4. 資本金の払込み
    1. 資本金の払込みとは何か
    2. 払込みの方法
    3. 払込みを証明する書類
    4. オンライン申請との関係
    5. 次の手続へ
  5. 設立登記の申請
    1. 設立登記とは何か
    2. 設立登記の申請先
    3. オンライン申請の位置づけ
    4. 設立登記に必要な主な書類
    5. 登録免許税の納付
    6. 登記申請日と会社の設立日
    7. 登記完了後の流れ
    8. 電子署名に必要な準備について
    9. まとめ
  6. 設立後に必要となる主な手続
    1. 設立後の登記手続
    2. 設立時との大きな違い
    3. オンライン申請の活用
    4. 登記以外に必要となる主な届出
      1. 税務関係の届出
      2. 地方税関係の届出
      3. 社会保険・労働保険関係
    5. 設立後の実務上の注意点
    6. まとめ
  7. 株式会社設立にかかる費用の内訳
    1. 株式会社設立にかかる費用の一覧
    2. 定款認証手数料の細分化について
    3. 費用に関する補足ポイント
  8. 株式会社設立手続の全体まとめ
    1. 株式会社設立の流れの振り返り
    2. オンライン申請の正しい位置づけ
    3. 設立時と設立後の違い
    4. 最後に

設立前に決めておく会社の基本事項

株式会社を設立するにあたり、最初に行うのが会社の基本事項を決めることです。 これらの内容は、後に作成する定款や登記申請書の基礎となるため、設立手続の出発点となります。

ここで決める事項は、紙で申請する場合でも、オンライン申請を利用する場合でも共通です。

商号(会社名)

商号とは、会社の正式な名称です。 株式会社の場合、商号には必ず「株式会社」という文字を含める必要があります。

また、同一の本店所在地に、同じ商号の会社がすでに登記されている場合は、設立することができません。そのため、事前に商号調査を行い、使用可能か確認しておくことが重要です。

本店所在地

本店所在地は、会社の住所にあたるものです。 市区町村までを定める方法と、番地まで詳細に定める方法があります。

本店所在地は、登記簿に記載される重要な情報であり、後から変更する場合には登記手続が必要になります。

事業目的

事業目的には、会社が行う事業内容を記載します。 将来行う可能性のある事業も含めて、ある程度幅を持たせて記載するのが一般的です。

事業目的は、定款や登記簿に記載されるため、内容が不明確すぎたり、法律に反する表現にならないよう注意が必要です。

資本金の額

資本金は、会社設立時に出資される金額です。 現在の会社法では、資本金1円から株式会社を設立することができます。

ただし、資本金の額は、会社の信用や取引先からの印象にも影響するため、事業内容や将来計画を踏まえて検討することが大切です。

発起人・役員構成

発起人とは、会社設立を企画し、出資を行う人のことです。 株式会社では、発起人が1人でも設立することができます。

あわせて、取締役などの役員構成も決めておきます。 役員の人数や構成は、会社の規模や運営方針に応じて検討します。

事業年度

事業年度とは、会社の会計期間のことです。 一般的には、1年間を1事業年度とし、決算日をいつにするかを決めます。

事業年度は、税務申告や決算業務に影響するため、事業の繁忙期などを考慮して設定するのが望ましいでしょう。

会社の実印(代表者印)の準備について

会社の基本事項を決めた段階で、会社の実印(代表者印)を作成しておくと、その後の手続がスムーズです。 設立登記申請時には、法務局へ印鑑届出を行う必要があり、その際に会社の実印が必要となります。

実印は、会社を代表する正式な印章であり、主に次のような場面で使用されます。

  • 設立登記申請書への押印
  • 印鑑届出書への押印
  • 各種重要書類への押印

後工程で慌てないためにも、定款の作成に進む前のこの段階で準備しておくことが推奨されます。

定款の作成

前章で決めた会社の基本事項をもとに、次に行うのが定款の作成です。 定款は、会社の基本的なルールを定めた書類であり、株式会社を設立するためには必ず作成する必要があります。

定款は設立時だけでなく、設立後の会社運営にも影響する重要な書類です。

定款とは何か

定款とは、会社の目的や組織、運営方法などを定めた「会社の基本規則」です。 株式会社では、定款の内容が登記簿にも反映されるため、正確に作成することが求められます。

定款に必ず記載する事項

定款には、必ず記載しなければならない事項があります。 これらを欠いた定款は無効となるため、注意が必要です。

主な必須記載事項は次のとおりです。

  • 商号
  • 事業目的
  • 本店所在地
  • 設立に際して出資される財産の価額またはその最低額
  • 発起人の氏名または名称および住所

これらは、前章で決めた内容をそのまま反映させます。

定款の短い例

定款は、実際にはそれほど難しい構成ではありません。 以下は、内容を最小限に絞った定款の簡単な例です。

株式会社〇〇 定款(抜粋)

第1条(商号) 当会社は、株式会社〇〇と称する。

第2条(目的) 当会社は、次の事業を行うことを目的とする。 1.〇〇の企画、制作及び販売 2.前各号に附帯又は関連する一切の事業

第3条(本店の所在地) 当会社は、本店を〇〇県〇〇市に置く。

第4条(設立に際して出資される財産の価額) 当会社の設立に際して出資される財産の価額は、金〇〇円とする。

第5条(発起人) 当会社の発起人は、次のとおりとする。 住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 氏名 〇〇 〇〇

このように、定款は会社の基本事項を条文形式で整理したものです。 実務では、役員の任期や公告方法などを追加することが一般的ですが、基本構造はこの例と変わりません。

紙定款と電子定款

定款の作成方法には、紙定款と電子定款の2種類があります。

  • 紙定款  紙で作成し、公証役場で認証を受ける方法です。  
        この場合、印紙税が必要になります。
  • 電子定款  PDF形式で作成し、電子署名を付与する方法です。  
          印紙税が不要になる点が特徴です。

どちらを選ぶかは、手続の進め方や環境に応じて判断します。

オンライン申請との関係

法務局への登記申請をオンラインで行う場合でも、定款の作成は必須です。 オンライン申請は登記申請の提出方法を電子化する仕組みであり、定款の作成や内容が省略されるわけではありません。

作成した定款は、次章で説明する定款認証の手続に進むことになります。

定款の認証(公証役場)

前章で作成した定款は、そのままでは効力を持ちません。 株式会社を設立するためには、作成した定款について 公証人による認証 を受ける必要があります。

この手続を「定款認証」といいます。

定款認証とは何か

定款認証とは、作成された定款の内容が法律に適合していることを、公証人が確認し、公的に証明する手続です。

公証人は、法務大臣から任命された法律の専門家であり、 定款認証を通じて、会社設立の適正性を担保する役割を担っています。

株式会社では、この定款認証を経なければ、設立登記を行うことができません。

定款認証が必要になるケース

定款認証が必要なのは、株式会社を設立する場合です。

参考として、合同会社など一部の会社形態では定款認証が不要ですが、 株式会社では必ず定款認証を受ける必要があります。

定款認証の方法

定款認証には、主に次の2つの方法があります。

  • 紙定款による認証  紙で作成した定款を公証役場に持参し、公証人の認証を受ける方法です。  この場合、定款に印紙税が必要になります。
  • 電子定款による認証  PDF形式で作成した定款に電子署名を付与し、公証人の認証を受ける方法です。  印紙税が不要になる点が特徴です。

どちらの方法でも、公証人による認証そのものは必須です。

電子定款とオンライン手続の関係

電子定款を利用する場合でも、定款認証が不要になるわけではありません。 電子定款は、定款の形式が電子データになるだけであり、 公証人による認証は必ず行われます

また、法務局への登記申請をオンラインで行う場合でも、 定款認証は登記とは別の手続として必要です。

オンライン申請は、登記申請の提出方法を電子化する仕組みであり、 定款認証そのものを省略する制度ではありません。

定款認証同時申請について

電子定款を利用する場合、 定款認証と設立登記を同時にオンラインで申請する方法があります。

この場合でも、

  • 公証人による定款認証
  • 公証人との面談(対面またはテレビ電話)

は必ず行われます。

手続が一体化されるだけで、公証人の関与がなくなるわけではありません。

定款認証後の流れ

定款認証が完了すると、認証済みの定款が交付されます。 この定款をもとに、次の章で説明する 資本金の払込み を行います。

定款認証は、株式会社設立における重要な節目となる手続です。 次章では、設立に必要な資本金の払込みについて解説します。

実質的支配者となるべき者の申告について

なお、定款認証の際には、「実質的支配者となるべき者の申告書」の提出が必要です。 これは、暴力団排除の観点から導入された制度であり、会社の支配構造を明確にすることを目的としています。

この申告書は、公証役場の公式サイトから様式を入手することができます。 日本公証人連合会や各公証役場のウェブサイトに、PDF形式の様式が掲載されています。

実務上は、次のような方法で準備するケースが一般的です。

  • 公証役場の公式サイトから様式をダウンロードして作成する
  • 定款認証を依頼する司法書士や行政書士から様式を提供してもらう
  • 定款認証の予約時に、公証役場から案内される様式を利用する

申告書の内容確認に時間がかかる場合もあるため、定款を作成した段階であらかじめ確認し、必要書類を準備しておくことが重要です。

資本金の払込み

定款の認証が完了したら、次に行うのが 資本金の払込み です。 この手続は、会社設立にあたり、発起人が実際に出資を行ったことを示す重要な工程となります。

資本金の払込みは、設立登記を申請する前に必ず行う必要があります。

資本金の払込みとは何か

資本金の払込みとは、発起人が、定款で定めた資本金の額を実際に支払うことをいいます。 これは、会社が形式だけでなく、実体としても成立していることを示すための手続です。

株式会社では、定款認証後、設立登記を行う前に、この払込みを完了させなければなりません。

払込みの方法

資本金の払込みは、原則として 発起人名義の銀行口座 を利用して行います。

一般的な方法は次のとおりです。

  • 発起人自身の銀行口座に、資本金相当額を入金する
  • すでに口座に資金がある場合は、払込み日が分かるように入金記録を残す

設立前の段階では、会社名義の口座はまだ開設できないため、発起人個人の口座を使用します。

払込みを証明する書類

資本金の払込みが行われたことを証明するため、次の書類を作成します。

  • 払込みが確認できる通帳の写し
  • 払込みを証明する書面(払込証明書)

これらの書類は、設立登記の申請時に添付書類として提出します。

オンライン申請との関係

法務局への設立登記をオンラインで申請する場合でも、 資本金の払込みそのものが省略されることはありません。

オンライン申請では、

  • 払込証明書
  • 通帳の写し

をPDFファイルとして作成し、登記申請データに添付します。

手続の提出方法が電子化されるだけで、 資本金の払込みという実体的な手続は必ず必要です。

次の手続へ

資本金の払込みが完了すると、設立に必要な準備は整います。 次章では、いよいよ 設立登記の申請 について解説します。

設立登記が完了した時点で、株式会社は法的に成立します。

設立登記の申請

資本金の払込みが完了したら、最後に行うのが 設立登記の申請 です。 この登記が完了した時点で、株式会社は法律上成立します。

それまでの手続はすべて「設立準備」であり、 設立登記こそが会社を誕生させる最終手続となります。

設立登記とは何か

設立登記とは、会社の基本情報を法務局に登録し、 第三者に対して会社の存在を公示するための手続です。

登記される主な内容には、次のようなものがあります。

  • 商号
  • 本店所在地
  • 事業目的
  • 資本金の額
  • 役員の氏名
  • 設立年月日

株式会社は、設立登記が完了するまでは、 契約の主体となることや、正式な事業活動を行うことができません。

設立登記の申請先

設立登記は、会社の 本店所在地を管轄する法務局 に申請します。

申請方法には、次の2つがあります。

  • 紙による申請
  • オンラインによる申請

どちらを選んでも、 登記の効力や審査内容に違いはありません。

オンライン申請の位置づけ

設立登記は、法務局のオンラインシステムを利用して申請することができます。 オンライン申請を利用すると、次のような点が電子化されます。

  • 登記申請書の提出
  • 添付書類の提出
  • 登録免許税の納付
  • 申請状況の確認

ただし、オンライン申請は 提出方法を電子化する仕組み であり、 設立登記に必要な手続や書類が省略されるわけではありません。

設立登記に必要な主な書類

設立登記の申請には、次のような書類が必要になります。

  • 登記申請書
  • 認証済みの定款
  • 資本金の払込みを証明する書類
  • 役員の就任承諾書
  • 印鑑届出書(紙申請の場合)

オンライン申請の場合は、 これらの書類をPDF形式で作成し、申請データに添付します。

登録免許税の納付

設立登記には、登録免許税の納付が必要です。 登録免許税は、資本金の額を基準として計算されます。

オンライン申請では、電子納付を利用することができ、 紙申請の場合は、収入印紙などで納付します。

登記申請日と会社の設立日

会社の設立日は、 法務局に設立登記を申請した日 となります。

そのため、

  • いつから事業を開始したいか
  • 契約や届出のタイミング

を考慮して、登記申請日を決めることが重要です。

登記完了後の流れ

設立登記が完了すると、会社の登記情報が登記簿に反映されます。 これにより、株式会社は正式に成立します。

登記完了後は、

  • 会社名義の銀行口座開設
  • 税務署や自治体への届出
  • 社会保険関係の手続

など、設立後の手続に進むことになります。

電子署名に必要な準備について

オンライン申請を利用するには、電子署名が必要です。 そのため、マイナンバーカードとICカードリーダーの準備が必要になります。

これらは、登記申請データに電子署名を付与するために使用され、オンライン申請を行ううえで欠かせないものです。

  • マイナンバーカード
  • ICカードリーダー
  • 対応するソフトウェアのインストール

これらが揃っていない場合や、準備に時間がかかる場合は、紙申請を選択する方がスムーズな場合もあります。 自身の環境や手続の進め方に応じて、適切な方法を選択することが重要です。

まとめ

設立登記は、株式会社設立の最終段階であり、 オンライン申請を利用する場合でも、 必要な手続そのものが省略されることはありません

オンライン申請は、 「設立を簡単にする制度」ではなく、 「提出方法を効率化する制度」 であることを理解しておくことが重要です。

設立後に必要となる主な手続

設立登記が完了すると、株式会社は法律上成立します。 しかし、会社として事業を継続していくためには、設立後にもさまざまな手続が発生します。

この章では、設立後に必要となる主な手続を、 登記手続登記以外の届出 に分けて整理します。

設立後の登記手続

会社設立後、次のような事項に変更が生じた場合には、法務局への登記申請が必要になります。

  • 役員の変更(就任・辞任・重任)
  • 本店所在地の変更
  • 商号の変更
  • 事業目的の変更
  • 資本金の増減

これらの登記は、会社の重要事項を第三者に公示するためのものです。

設立時との大きな違い

設立時の登記では、

  • 定款の作成
  • 定款の認証(公証役場)
  • 資本金の払込み

といった、設立特有の手続が必要でした。

一方、設立後の登記では、

  • 定款認証は不要
  • 公証役場での手続は原則不要
  • 変更内容に応じた書類を提出するだけ

という点が大きな違いです。

設立後の登記は、制度的にも実務的にも、設立時より簡素になります。

オンライン申請の活用

設立後の登記手続についても、 法務局のオンライン申請を利用することができます。

オンライン申請を利用すると、

  • 登記申請書の提出
  • 添付書類の提出
  • 登録免許税の納付

を電子的に行うことが可能です。

設立後の登記は、役員変更などで複数回発生することが多いため、 オンライン申請を活用することで、手続の負担を軽減できます。

登記以外に必要となる主な届出

設立後には、法務局への登記とは別に、 次のような届出を各関係機関に行う必要があります。

税務関係の届出

  • 税務署への法人設立届出書
  • 青色申告の承認申請書
  • 給与支払事務所等の開設届出書

これらは、会社設立後、一定期間内に提出する必要があります。

地方税関係の届出

  • 都道府県税事務所への届出
  • 市区町村への届出

法人住民税や事業税に関する手続です。

社会保険・労働保険関係

従業員を雇用する場合や、役員報酬を支払う場合には、

  • 健康保険・厚生年金保険の届出
  • 労働保険の加入手続

が必要になります。

設立後の実務上の注意点

設立後の手続では、

  • 提出期限が定められているものが多い
  • 登記と届出の管轄が異なる
  • オンライン申請できるものとできないものがある

といった点に注意が必要です。

設立登記が完了したからといって、 すべての手続が終わったわけではないことを理解しておくことが重要です。

まとめ

株式会社設立は、設立登記が完了した時点で一区切りとなりますが、 その後も会社運営に応じて、さまざまな手続が発生します。

設立時と設立後では、

  • 必要な手続の内容
  • 公証役場の関与の有無
  • オンライン申請の使いどころ

が大きく異なります。

これらの違いを理解しておくことで、 設立後の実務をスムーズに進めることができます。

株式会社設立にかかる費用の内訳

株式会社の設立にかかる実費(法定費用)は、申請方法によって最大で約4万円の差が生じます。 これは主に、定款を紙で作成するか、電子定款を利用するかによる違いです。

ここでは、株式会社設立に必要となる主な費用を整理します。

※ 本章に記載している費用は、本記事作成時点の制度および金額に基づいています。
制度改正や手数料の変更が行われる可能性があるため、実際の手続にあたっては、最新の情報を公証役場や法務局の案内で確認することが重要です。

株式会社設立にかかる費用の一覧

費用の項目紙での申請オンライン申請(電子定款)備考
定款の印紙代40,000円0円電子データには印紙税がかからない
定款の認証手数料約30,000円〜50,000円約30,000円〜50,000円資本金の額によって変動
定款の謄本代約2,000円約2,000円1枚250円 × 枚数分(公証役場へ支払)
登録免許税150,000円〜150,000円〜資本金額の0.7%(最低15万円)
合計目安約242,000円〜約202,000円〜

定款認証手数料の細分化について

2022年の制度改定により、定款認証手数料は資本金の額に応じて次のとおり設定されています。

  • 資本金100万円未満:30,000円
  • 資本金100万円以上300万円未満:40,000円
  • 資本金300万円以上:50,000円

費用に関する補足ポイント

実費以外のコストについて 自分で全ての手続きを行う場合、原則として上記の費用のみで株式会社を設立できます。 ただし、「freee」や「マネーフォワード」などのサービスを利用する場合は、別途数千円程度の利用料や電子定款作成手数料が発生することがあります。

登録免許税の計算について 登録免許税は、資本金の額に0.7%を乗じて計算されますが、 資本金が約2,143万円を超えない限りは、一律で最低額の15万円となります。

株式会社設立手続の全体まとめ

本記事では、株式会社設立に必要な手続を、準備段階から設立後まで順を追って解説してきました。 ここで、あらためて全体の流れとポイントを整理します。

株式会社設立の流れの振り返り

株式会社設立は、次の段階を経て進みます。

  • 会社の基本事項を決める
  • 定款を作成する
  • 定款の認証を受ける
  • 資本金を払い込む
  • 設立登記を申請する

これらの手続は、紙申請・オンライン申請のいずれを選んでも省略されることはありません。

オンライン申請の正しい位置づけ

オンライン申請は、 登記申請の提出方法を電子化する仕組み です。

オンライン申請を利用しても、

  • 定款の作成
  • 定款の認証
  • 資本金の払込み

といった実体的な手続は、必ず行う必要があります。

オンライン申請は、 「設立を簡単にする制度」ではなく、 「手続を効率化する制度」 であることを理解しておくことが重要です。

設立時と設立後の違い

設立時には、

  • 定款認証
  • 公証役場での手続

といった、株式会社特有の工程があります。

一方、設立後の登記や届出では、

  • 定款認証は不要
  • 手続は比較的簡素

となり、オンライン申請の利便性がより活かしやすくなります。

最後に

株式会社設立は、手続の数が多く、初めての場合は複雑に感じられるかもしれません。 しかし、全体の流れを理解し、一つずつ進めていけば、決して難しいものではありません。

本記事が、 株式会社設立を検討している方にとって、 全体像を把握するための実務的な案内図 となれば幸いです。

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